障害があることを、勤務先に伝えるか伝えないか。
伝えて働くことを「オープン就労」、伝えずに働くことを「クローズ就労」と呼びます。
どちらが正しいという話ではありません。ただ、それぞれ何が起きるかを知らないまま選ぶと、後で苦しくなります。
先に結論
・オープン就労:配慮を受けられる。求人の選択肢は限られる ・クローズ就労:求人の選択肢は広い。配慮は受けられない
そして、選べるのは入口だけではありません。 入社後に伝えるという選択肢もあります。
オープン就労
障害があることを伝えたうえで働きます。障害者雇用枠は、基本的にこの形です。
できること
・合理的配慮を求められる ・通院のための休みを取りやすい ・体調について相談できる ・障害者雇用枠の求人に応募できる
難しいところ
・応募できる求人の数が限られます ・任される業務の範囲が狭くなることがあります ・給与水準は一般雇用より低い傾向があります
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クローズ就労
障害があることを伝えずに働きます。一般雇用枠での就職です。
できること
・求人の選択肢が圧倒的に広い ・職種や給与の幅が大きい ・障害があることを意識せずに働ける
難しいところ
・配慮を求められません ・通院のたびに理由を説明する必要が出てきます ・体調を崩したとき、事情を話せません ・服薬や通院を隠し続ける負担があります
伝える義務はありません。 障害の有無は、採用選考で企業が尋ねてはならない事項に近い性質のものです。ただし障害者雇用枠への応募では、手帳の確認が前提になります。
一番しんどいのは「中間」です
実際によくあるのが、一般雇用で働きながら、配慮が必要な状態になるというパターンです。
この状態だと、
・休むたびに説明が必要 ・なぜ疲れやすいのか言えない ・相談先がない
こうなります。隠すことそのものにエネルギーを使います。
私自身、この状態で消耗した時期がありました。
選ぶときの基準
1. 配慮がないと働き続けられるか
これが最大の判断軸です。
通院で月1回休む必要がある、体調に波がある、特定の環境が難しい。こうした条件があるなら、オープンのほうが続きます。
2. 求人の選択肢をどこまで必要とするか
やりたい職種が決まっていて、それが障害者雇用枠にない場合、クローズを選ぶ人もいます。
3. 体調がいまどのくらい安定しているか
安定している時期と、そうでない時期では答えが変わります。
この判断は、一生ものではありません。 クローズで働いてみて、難しければオープンに切り替える人もいます。逆もあります。
第三の選択肢:入社後に伝える
一般雇用で入社し、働きながら必要になった時点で伝える方法もあります。
メリット
・応募時は選択肢が広い ・仕事ぶりを見てもらってから伝えられる
デメリット
・受け入れられるかどうかは職場次第 ・配慮の体制がない会社だと、対応してもらえない可能性がある
伝え方は、障害者雇用のときと同じで構いません。
▶ 障害者雇用で配慮事項をどう伝えるか|面接で使える3つの型(https://shogai-work.com/hairyo-tsutaekata/)
どちらを選んでも準備することは同じ
オープンでもクローズでも、自分の状態を把握しておくことは必要です。
・どういう環境だと働きやすいか ・どういう状態になると辛くなるか ・回復にどれくらい時間がかかるか
これが分かっていれば、伝えるにしても伝えないにしても、職場の選び方が変わります。
よくある質問
Q. クローズで入社して、後からバレることはありますか
健康診断や、年末調整の障害者控除の申告で分かる可能性があります。ただ、それ自体が解雇の理由にはなりません。
Q. オープンにすると給料が下がりますか
同じ職務内容であれば、障害を理由に賃金を下げることは認められていません。ただし、任される業務範囲が限定されるぶん、結果として差が出ることはあります。
Q. オープンからクローズに変えられますか
転職のタイミングで変えることはできます。同じ職場での変更は現実的ではありません。
Q. 障害者雇用枠でも、同僚全員に知られますか
会社によります。直属の上司と人事だけが把握している職場もあります。面接で確認しておくと安心です。
まとめ
・オープンは配慮が得られるが、求人は限られる ・クローズは選択肢が広いが、配慮はない ・一番しんどいのは、一般雇用で配慮が必要な状態 ・入社後に伝えるという選択肢もある ・どちらでも、自分の状態を把握しておくことは必要
「隠さなくていい」ことと、「言わなければならない」ことは違います。
自分にとって働きやすいほうを選んで構わないと思っています。

