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障害者雇用の給料は安い?平均賃金と、収入を上げる4つの方法

基礎知識
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障害者雇用を考えるとき、避けて通れないのが給料の話です。

「安いらしい」という話は聞くけれど、実際いくらなのか。生活できるのか。

厚生労働省の調査をもとに、数字を整理します。

平均賃金のデータ

厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査」によると、障害者雇用で働く人の平均賃金(月額)はこうなっています。

障害種別平均賃金(月額)
身体障害者23万5千円
知的障害者13万7千円
精神障害者14万9千円
発達障害者13万円

この数字を見ると、確かに低く感じます。

ただし、この金額には短時間勤務の人も含まれています。

数字の読み方

同じ調査で、週30時間以上働いている人の割合を見ると、こうなります。

障害種別週30時間以上の割合
身体障害者75.1%
知的障害者64.2%
精神障害者56.2%
発達障害者60.7%

身体障害者の平均賃金が高いのは、フルタイムで働いている人の割合が高いからです。

精神・発達障害者の平均額が低いのは、時給が低いというより、短時間勤務の人が多いことが大きく影響しています。

つまり「障害者雇用だから安い」というより、「フルタイムで働けているかどうか」で額が決まっている部分があります。

平均勤続年数も見ておく

障害種別平均勤続年数
身体障害者12年2月
知的障害者9年1月
精神障害者5年3月
発達障害者5年1月

勤続年数が短いと、昇給の機会も少なくなります。

給料を考えるとき、「入社時の額」だけでなく「続けられるか」も収入に直結します。

収入を上げる4つの方法

1. 勤務時間を増やす

一番効果が大きいのがここです。

週20時間から週30時間になれば、単純計算で収入は1.5倍になります。

ただし無理は禁物です。時間を増やして体調を崩し、短期離職になれば収入はゼロになります。

段階的に増やせる職場かどうかを、応募の段階で確認しておくと安全です。

「入社時は週20時間、慣れたら週30時間に変更できますか」と聞いてみてください。

2. 職種を選ぶ

障害者雇用の求人は、事務補助・軽作業・清掃が中心です。これらは給与水準が高くありません。

一方で、次のような職種は水準が上がります。

・経理、人事などの管理部門
・ITエンジニア、Webデザイナー
・専門資格が必要な仕事

未経験からいきなりは難しいですが、数年かけて移る道はあります。

就労移行支援でパソコンスキルを身につけたり、働きながら資格を取ったりする方法があります。

3. 昇給のある職場を選ぶ

障害者雇用では、契約社員やパートからのスタートが多くなります。

このとき確認しておきたいのが3点です。

・昇給制度はあるか
・正社員への登用制度はあるか
・登用された実績は何人いるか

3つ目が重要です。 制度があっても実績がゼロの会社はあります。面接の逆質問で聞いてみてください。

4. 大企業・特例子会社を狙う

一般に、規模の大きい企業のほうが給与水準は高くなります。

特例子会社は、障害者雇用のために設立された会社です。受け入れ体制が整っていて、配慮も得やすい傾向があります。

大企業の求人は、ハローワークより転職エージェントのほうが多く扱っています。

▶ 障害者向け転職エージェント比較|4社使って、決まったのはハローワークでした

給料以外に確認したいこと

額面だけで判断すると、見落とすものがあります。

賞与の有無

月給が同じでも、賞与があると年収は大きく変わります。年2回・計2か月分なら、年収は約17%増えます。

通勤手当

支給されない職場もあります。月1万円の差は、年間で12万円です。

社会保険

週20時間以上などの条件を満たすと、社会保険に加入できます。手取りは減りますが、将来の年金や傷病手当金につながります。

障害年金との関係

障害年金を受給している場合、就労の状況が更新時の判断に影響することがあります。詳しくは年金事務所や、主治医、支援機関に相談してください。

現実的な目安

障害者雇用で、フルタイム・未経験からのスタートだと、月15万〜18万円あたりが多い印象です。

そこから、

・勤続による昇給
・正社員登用
・職種の変更

これらで少しずつ上げていく形になります。

最初の額で判断しすぎないほうがいいと思っています。 大事なのは、そこから動ける職場かどうかです。

よくある質問

Q. 障害者雇用と一般雇用で、同じ仕事なら給料は同じですか

同じ職務であれば、障害を理由に賃金を下げることは認められていません。ただし実際には、任される業務範囲が限定されるぶん、水準が下がることがあります。

Q. 最低賃金より低いことはありますか

雇用契約を結んでいる場合、最低賃金が適用されます。ただし「最低賃金の減額特例許可」という制度があり、都道府県労働局の許可を得た場合に限り例外が認められることがあります。

Q. 就労継続支援A型・B型の収入はどうですか

A型の平均賃金は月額91,451円、B型の平均工賃は月額24,141円です(令和6年度)。詳しくは別記事にまとめました。

▶ 就労移行支援・A型・B型の違い|3つの制度を表で比較

まとめ

・平均賃金は身体23.5万円、精神14.9万円、発達13万円、知的13.7万円
・ただし短時間勤務の人を含んだ数字。フルタイム比率が額を左右している
・収入を上げる方法は「時間」「職種」「昇給制度」「企業規模」の4つ
・額面だけでなく、賞与・通勤手当・社会保険も含めて見る
・最初の額より、そこから動ける職場かどうか

給料の話は気が重くなりますが、数字を知らないまま応募するほうが後で苦しくなります。

相場を知っていれば、提示された条件が妥当かどうか判断できます。

※本記事の数値は厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査結果」および「令和6年度工賃(賃金)の実績について」にもとづいています。制度や統計は更新されることがあるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。