障害者雇用の求人は、契約社員やパートからのスタートが多くなります。
そこから正社員になれるのか。なれるとしたら何が必要なのか。
まず現実的な話
障害者雇用で最初から正社員の求人は、多くありません。
多くは有期契約からのスタートです。これは障害者雇用に限った話ではなく、未経験採用全般に共通する傾向でもあります。
ただ、正社員登用制度を持っている会社はあります。 問題は、制度があるかどうかではなく、実際に登用されているかどうかです。
確認すべきは「実績」です
求人票に「正社員登用制度あり」と書かれていても、実績がゼロの会社はあります。
面接で聞くべき質問
正社員登用制度について、これまでに登用された方は何名くらいいらっしゃいますか
数字で答えが返ってくれば、実際に動いている制度です。
「制度としてはあります」で止まる場合、実績がない可能性があります。
さらに踏み込むなら
登用の条件や、判断の時期について教えていただけますか
ここまで答えられる会社は、仕組みが整っています。
登用されやすくなる条件
1. 勤怠の安定
欠勤が少ないこと。これが最も重視されます。
逆に言えば、無理をして体調を崩すと、登用から遠ざかります。 短期的に頑張るより、長く安定するほうが有利です。
2. 業務範囲の広がり
決められた作業だけでなく、周辺の業務も担えるようになること。
ただし、できることを増やしすぎて負荷が上がると本末転倒です。 バランスが必要です。
▶ 働き始めて1か月で配慮が外れていく|最初の3か月の乗り切り方(https://shogai-work.com/saisho-3kagetsu/)
3. 自分から相談できること
困ったときに抱え込まず、適切なタイミングで相談できること。
これは評価項目として明文化されていなくても、実際には見られています。
4. 資格やスキル
事務職ならMOS(Microsoft Office Specialist)、簿記など。
必須ではありませんが、判断材料のひとつになります。
正社員になると何が変わるか
良くなること
・賞与が出る(または増える) ・昇給の幅が広がる ・退職金制度の対象になることがある ・雇用の安定
変わる可能性があること
・責任の範囲が広がる ・残業が発生する ・異動の対象になる ・配慮の内容が見直される
最後の点は見落とされがちです。
正社員になると、求められる役割が変わります。それに伴って、これまでの配慮が続くとは限りません。
登用の話が出たときに、配慮がどうなるかを必ず確認してください。
正社員になった場合、現在の配慮事項は継続されますか
正社員にならない選択もあります
契約社員のまま働き続ける人もいます。
・業務範囲が限定されている ・残業がない ・異動がない
この条件が、体調を安定させるうえで重要な場合があります。
収入は上がりにくくなりますが、続けられることのほうが総収入では有利になることもあります。
5年続く契約社員と、2年で辞める正社員では、前者のほうが生涯収入が多いという計算もあり得ます。
▶ 障害者雇用の給料は安い?平均賃金と、収入を上げる4つの方法(https://shogai-work.com/kyuryo/)
無期転換ルール
有期契約が通算5年を超えて更新された場合、労働者から申し込むことで無期雇用に転換できる制度があります。
無期雇用と正社員は別です。 無期転換しても、給与や待遇は契約社員のままというケースが一般的です。
それでも「契約が切れる不安がなくなる」という意味は大きいです。
よくある質問
Q. 障害者雇用の正社員は、一般雇用の正社員と待遇が違いますか
同じ職務であれば、障害を理由に差をつけることは認められていません。ただし職務範囲が異なる場合、結果として差が出ることはあります。
Q. 何年で登用されますか
会社によります。2〜3年が目安という例が多いようです。
Q. 自分から希望を出せますか
出せます。面談の機会があれば、意思を伝えておくと検討の対象になります。
Q. 登用を断ることはできますか
できます。体調や配慮の都合で辞退する人もいます。
まとめ
・障害者雇用は有期契約からのスタートが多い ・「制度の有無」ではなく「登用実績」を聞く ・勤怠の安定が一番重視される ・正社員になると配慮が変わる可能性がある。事前に確認する ・正社員にならない選択も合理的
正社員になることが目的ではなく、続けられる形で収入を上げることが目的だと思っています。

