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障害者雇用の面接で聞かれること|質問10個と答え方

基礎知識
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障害者雇用の面接は、一般の面接とは聞かれることが違います。

志望動機や自己PRだけでなく、障害のこと、体調のこと、通院のことまで聞かれます。

何を答えればいいのか分からないまま当日を迎えると、うまく話せません。私も最初はそうでした。

この記事では、実際によく聞かれる質問と、その答え方を整理します。

先に結論

障害者雇用の面接には、一般面接にない質問が3つあります。

  1. 障害についての説明
  2. 必要な配慮
  3. 体調の管理方法

この3つは、ほぼ必ず聞かれます。逆に言えば、この3つを事前に準備しておけば、面接の大部分は乗り切れます。

そして大事なことをひとつ。

メモを見ながら話して構いません。

暗記する必要はありません。整理してきた人だという印象になるので、むしろ有利に働きます。

よく聞かれる質問10個

1. 自己紹介をお願いします

なぜ聞かれるか

最初の緊張をほぐす意味もありますが、話し方や説明の順序を見られています。

答え方

1分程度。名前、これまでの経験、応募した理由を簡潔に。

ここで障害の話を長くする必要はありません。あとで必ず聞かれるので、そこまで取っておきます。

例

〇〇と申します。前職では事務補助として、データ入力と書類整理を担当していました。決まった手順の作業を正確に進めることが得意です。今回、その経験を活かせると思い応募しました。

2. 障害について教えてください

なぜ聞かれるか

企業が知りたいのは、診断名そのものではありません。**「働くうえで何が起きるか」**です。

答え方

診断名を言うかどうかは自由です。ただ、業務にどう影響するかは伝えたほうが話が進みます。

順番はこうです。

  1. 何という状態か(診断名は任意)
  2. 業務にどう影響するか
  3. どう対処しているか

例

発達障害があります。複数の指示を口頭でまとめて受けると、優先順位が分からなくなることがあります。メモを取る、確認を挟むことで対応しています。

「できません」で終わらせず、対処まで話すのが要点です。

3. 配慮が必要なことはありますか

なぜ聞かれるか

障害者雇用では、企業側に合理的配慮を提供する義務があります。何が必要かを確認しないと、受け入れ準備ができません。

答え方

3つまでに絞ってください。 10個並べると「対応が大変そうだ」と受け取られます。

伝え方には型があります。詳しくは別記事にまとめました。

▶ 障害者雇用で配慮事項をどう伝えるか|面接で使える3つの型

「特にありません」は避けてください。 障害者雇用枠に応募している時点で、企業は配慮を前提にしています。何もないと言われると、かえって不安にさせます。

4. 前職を辞めた理由を教えてください

なぜ聞かれるか

同じ理由で辞めることにならないか、を確認しています。

答え方

前の職場の批判にならないようにします。環境と自分の特性が合わなかった、という事実の説明にとどめます。

そのうえで、「だから今回はこういう環境を探している」まで繋げると、志望動機と一貫します。

例

前職は常に大きな音がある環境で、集中を保つのが難しく、体調を崩してしまいました。静かな環境であれば力を発揮できると考え、今回の求人に応募しました。

5. ブランク期間は何をしていましたか

なぜ聞かれるか

空白期間そのものより、その間に何が変わったかを知りたがっています。

答え方

正直に話して構いません。療養していたなら、そう言えば十分です。

大事なのは「今は働ける状態である」という説明です。

例

体調を整えることを優先していました。通院を続けて状態が安定し、就労移行支援に半年通って生活リズムを作りました。現在は週5日、フルタイムで働ける状態です。

6. 通院の頻度を教えてください

なぜ聞かれるか

勤務シフトを組めるかどうかの確認です。

答え方

頻度と、事前に日程が分かるかどうかを伝えます。

例

月に1回、平日に通院しています。日程は前月中に決まるので、事前に共有できます。

7. 体調が悪くなる前に、何か兆候はありますか

なぜ聞かれるか

企業が一番不安なのは「突然来られなくなること」です。予測できるなら、その方法を知りたがっています。

答え方

自覚している兆候と、そのときの対処を伝えます。

例

睡眠が浅くなると、集中力が落ちる傾向があります。その段階で気づけるので、早めに休息を取るようにしています。業務に支障が出そうな場合は、早めに相談させてください。

「相談します」と言えることが評価されます。 一人で抱え込まないと分かるからです。

8. 得意なこと・苦手なことを教えてください

なぜ聞かれるか

配置を考えるための質問です。

答え方

苦手なことだけ話すと、消去法で判断されます。得意なことも同じ分量で話してください。

例

決まった手順の作業を、正確に続けることが得意です。同じ作業が長く続いても苦になりません。一方で、複数の作業を同時に進めるのは苦手なので、優先順位を教えていただけると助かります。

9. 通勤方法と通勤時間を教えてください

なぜ聞かれるか

継続して通えるかの確認です。

答え方

実際の手段と所要時間を答えます。

満員電車が苦手なら、ここで伝えておくと時差出勤の相談につながることがあります。

10. 何か質問はありますか(逆質問)

なぜ聞かれるか

意欲の確認と、ミスマッチを防ぐためです。

答え方

「特にありません」は避けます。2〜3個用意しておくと安心です。

聞いておくといい質問

・実際にどのような業務を担当することになりますか
・配属予定の部署に、障害のある方は在籍していますか
・体調について相談する場合、どなたに相談する形になりますか
・入社後の研修はどのような内容ですか

3つ目は特に重要です。相談先が決まっている職場かどうかが分かります。

聞かれてはいけない質問もあります

厚生労働省は「公正な採用選考」の考え方を示していて、応募者の適性・能力に関係のない事項を採用選考で把握することは、就職差別につながるおそれがあるとしています。

具体的には、こうした内容です。

・本籍や出生地に関すること
・家族の職業、収入、学歴など
・住宅の状況(間取り、持ち家かどうかなど)
・生活環境や家庭環境
・宗教、支持政党、思想
・人生観、生活信条
・尊敬する人物
・労働組合や学生運動などの社会運動
・購読している新聞、雑誌、愛読書

もし聞かれたら

答えたくなければ、答えなくて構いません。

ただ面接の場で指摘するのは難しいので、無理に対応する必要はありません。「特にありません」とかわして構いません。

大事なのは、その会社をどう評価するかです。 こうした質問が出る職場は、入社後も配慮の理解が薄い可能性があります。判断材料のひとつとして覚えておいてください。

気になる場合は、ハローワークの専門援助部門に相談できます。

服装と持ち物

服装

指定がなければスーツが無難です。「私服でお越しください」と言われた場合は、襟のあるシャツなど落ち着いたもので構いません。

持ち物

・応募書類の控え
・筆記用具とメモ帳
・障害者手帳
・配慮事項を書いたメモ

最後のメモは必ず持っていってください。見ながら話して問題ありません。

前日にやっておくといいこと

私が一番効果を感じたのは、前日に人と話しながら整理することでした。

転職エージェントを使っていたとき、担当者が面接の前日に時間を取ってくれて、何をどの順番で話すかを一緒に考えました。

自分ひとりでは「体調に波があります」としか言えていなかったものが、その時間で具体的な言葉になりました。

▶ dodaチャレンジの評判は?実際に使った感想と登録の流れ

相談相手がいない場合でも、声に出して練習するだけで変わります。頭の中で考えているのと、口に出すのとでは、出てくる言葉が違います。

よくある質問

Q. 診断名は必ず言わないといけませんか

いいえ。伝える義務はありません。ただ、配慮の理由を説明するために触れることはあります。

Q. メモを見ながら話すのは印象が悪くないですか

悪くありません。配慮事項のような正確さが必要な話では、むしろ準備してきた証拠として受け取られます。

Q. うまく話せなかったら落ちますか

話し方の巧さより、内容が伝わるかどうかが見られています。ゆっくりで構いません。

Q. 面接で嘘をついてもいいですか

おすすめしません。配慮が必要なことを隠して入社すると、その配慮を受けられないまま働くことになります。

Q. 障害者手帳は持っていったほうがいいですか

持っていってください。確認を求められることがあります。手帳がない段階で使える支援については、別の記事にまとめました。

▶ 障害者手帳がなくても使える就職支援|6つの窓口と使い分け方

まとめ

・障害者雇用の面接で必ず聞かれるのは「障害の説明」「必要な配慮」「体調管理」の3つ
・配慮事項は3つまでに絞る
・「できません」で終わらせず、「こうすれば働けます」まで話す
・メモを見ながら話して構わない
・逆質問で「相談先」を確認しておくと、入社後が変わる
・適性や能力に関係のない質問には、答えなくていい

面接は、値踏みされる場ではありません。

働ける条件を、お互いに確認する場です。こちらも相手を見ていい、という前提で臨むと、少し楽になります。

※本記事の制度に関する記述は、厚生労働省の公開資料および障害者雇用促進法の内容にもとづいています。制度は変更されることがあるため、実際のご利用にあたっては公式サイトや窓口でご確認ください。