内定が出ると、ほっとして契約内容をよく読まないまま進めてしまいがちです。
ただ、ここで確認しておかないと、入社後に「聞いていた話と違う」ということが起きます。
労働条件通知書を必ずもらう
雇用契約を結ぶとき、企業は労働条件を書面で明示する義務があります。
口頭だけで済まされそうになったら、書面をお願いしてください。これは当然の要求です。
確認する項目
1. 契約期間
・無期雇用か、有期雇用か ・有期なら、期間は何か月か ・更新の有無と、更新の判断基準
障害者雇用では有期契約からのスタートが多くなります。それ自体は珍しくありません。
ただ「更新の判断基準」は確認してください。何を満たせば更新されるのかが曖昧だと、不安なまま働くことになります。
2. 試用期間
・期間は何か月か(3か月が一般的) ・試用期間中の給与は本採用後と違うか ・試用期間中の勤務時間は違うか
試用期間中に給与が下がる契約もあります。 その場合、生活費の計算が変わります。
3. 勤務時間
・始業・終業の時刻 ・休憩時間の長さと取り方 ・残業の有無 ・時短勤務から始める場合、いつ、どう変更するのか
「慣れたら増やす」という話になっている場合、その判断を誰がするのかを確認してください。
▶ 働き始めて1か月で配慮が外れていく|最初の3か月の乗り切り方(https://shogai-work.com/saisho-3kagetsu/)
4. 賃金
・基本給 ・各種手当(通勤手当があるか、金額の上限) ・賞与の有無 ・昇給の有無と時期
通勤手当がない職場もあります。 月1万円の差は、年間12万円です。
5. 業務内容
求人票に書かれていた内容と一致しているか確認してください。
「その他付随する業務」という表現がある場合、どこまでを含むのか聞いておくと安心です。
6. 社会保険
・健康保険、厚生年金に加入するか ・雇用保険に加入するか
週20時間以上などの条件を満たすと加入対象になります。
配慮事項を書面に残せるか
ここが障害者雇用で特に大事な部分です。
面接で伝えた配慮事項が、契約書に記載されるとは限りません。
できること
・労働条件通知書の備考欄に記載してもらう ・別紙として配慮事項の確認書を作ってもらう ・メールで「このように認識しています」と送って記録を残す
最後の方法が一番簡単です。
先日お話しした配慮事項について、以下のように認識しております。相違があればお知らせください。
- 月1回の通院のための勤務時間調整
- 指示は記録に残る形でいただく
- 作業環境について、静かな席への配置
メールであれば相手の負担も小さく、記録として残ります。
書面がないと、担当者が変わったときに引き継がれません。 これは実際によく起こります。
聞きにくいと感じたら
内定後に細かく聞くと、印象が悪くなるのではと心配になります。
ただ、契約内容の確認は当然の手続きです。 嫌がる会社のほうが問題があります。
言い方を整えるだけで、受け取られ方は変わります。
入社後に認識の違いが出ないよう、確認させていただけますでしょうか
この一言を添えれば十分です。
よくある質問
Q. 試用期間中に辞めることはできますか
できます。労働者側からの退職は、原則2週間前の申し出で可能です。
Q. 試用期間後に本採用されないことはありますか
あり得ますが、合理的な理由が必要です。障害を理由とした不採用は認められません。
Q. 契約内容が求人票と違う場合は
その場で指摘してください。求人票は契約そのものではありませんが、大きく異なる場合は問題があります。
Q. 支援機関に見てもらえますか
もらえます。ハローワークの専門援助部門や、障害者就業・生活支援センターに相談できます。
▶ 障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)の使い方(https://shogai-work.com/nakapotsu/)
まとめ
・労働条件通知書を必ず書面でもらう ・契約期間、試用期間、勤務時間、賃金、業務内容、社会保険を確認 ・配慮事項はメールでもいいので記録に残す ・確認することは失礼ではない
入社前の30分の確認が、入社後の数か月を楽にします。

