障害者雇用で2社経験して、どちらも長くは続きませんでした。
自分に問題があるのだと思っていました。根性が足りないとか、甘えているとか、そういう言葉で自分を説明していた時期があります。
いまは少し違う見方をしています。
続かなかったのは、求人票では分からない部分を確認しないまま入社していたからでした。
この記事では、その経験から見るようになった3つのことを書きます。
何が起きたか
2社目のことを書きます。
作業内容は求人票のとおりでした。労働時間も、給料も、聞いていたとおりです。
ただ、現場は常に大きな音が出ている環境でした。そして立ち仕事で、1日7時間ほど立ち続ける仕事でした。
【追記できます:入社してからどのくらいで辛くなったか、どんな状態になったか】
音のある場所で集中を保つのが難しいことは、自分でも分かっていました。ただ、面接では聞かれませんでしたし、こちらからも言いませんでした。
「配慮が必要なことはありますか」と聞かれて、「特にありません」と答えていました。
迷惑をかけたくなかったからです。採用されたいという気持ちもありました。
結果として、続けられませんでした。
見るようになったこと1:作業環境を、実物で確認する
求人票に「作業環境」の欄はありません。
「事務補助」と書いてあっても、その部屋が静かなのか、機械の音がするのか、電話が鳴り続けるのかは分かりません。
いまは、実際に見せてもらえるか確認するようにしています。
・面接のときに職場見学をお願いできますか
・実際に作業する場所を見せてもらえますか
・可能であれば、実習や体験の機会はありますか
断られることもあります。ただ、断られたこと自体が情報になります。
見せられない理由があるのか、それとも単に受け入れる体制がないのか。どちらにしても、判断材料が増えます。
就労移行支援を使っていると、職場実習という形で数日間働いてみる機会があります。あれは求人票の何倍も情報量があります。
▶ 就労移行支援とは|対象・期間・費用と、通ってみて分かったこと
見るようになったこと2:相談先が決まっているか
体調が落ちてきたとき、誰に言えばいいのか。
これが決まっていない職場だと、言えないまま限界まで行きます。私はそうなりました。
いまは面接の逆質問で必ず聞きます。
体調について相談する場合、どなたに相談する形になりますか
答え方でだいぶ分かります。
具体的な答えが返ってくる場合
「直属の上司か、人事の〇〇が窓口です」「月1回、面談の時間を取っています」
こういう答えが返ってくる会社は、体制ができています。
曖昧な答えの場合
「何かあれば言ってください」「みんなで見ていきます」
悪気はないと思います。ただ、窓口が決まっていないということです。
【追記できます:実際にこの質問をしてみた会社の反応があれば】
見るようになったこと3:働ける時間より、回復できるかどうか
「週何時間働けますか」と聞かれることが多いので、そこばかり考えていました。
ただ、大事なのは働いた後に回復できるかでした。
1日7時間働けても、帰宅して動けない状態が続けば、翌週には持ちません。1日5時間で、帰ってから少し余裕がある状態のほうが、結果的に長く続きます。
いま確認するようにしていること
・通勤時間はどれくらいか(往復2時間なら、それも労働に近い負荷です)
・休憩は何分取れるか、座れる場所はあるか
・繁忙期はあるか、そのとき何が変わるか
3つ目は特に聞いておいたほうがいいです。普段は大丈夫でも、繁忙期だけ別の職場になる会社があります。
【追記できます:通勤や休憩について、実際に困った経験があれば】
「特にありません」と言わなくなりました
一番変わったのはここです。
配慮が必要なことを聞かれて「特にありません」と答えるのは、遠慮ではなく、情報を渡さないことでした。
企業は、伝えられていないことに配慮できません。当たり前の話ですが、当時は分かっていませんでした。
いまは3つに絞って伝えます。伝え方にも型があると知りました。
▶ 障害者雇用で配慮事項をどう伝えるか|面接で使える3つの型
これを自分ひとりで整理するのは難しかったです。転職エージェントの担当者と話しながら言葉にしていきました。
続かなかったことについて
いまでも、あの2社のことを思い出すと落ち着かない気持ちになります。
ただ、あれは「自分に働く力がなかった」のではなく、「合わない環境を選んでしまった」という話だったと思っています。
同じ人でも、環境が変われば続くことがあります。私の場合、静かな環境で、座ってできる作業なら、まったく違う結果になりました。
続かなかった経験は、次に何を確認すべきかを教えてくれました。
それを知らないまま3社目に行っていたら、たぶん同じことが起きていました。
これから就職する人へ
もし過去に続かなかった経験があるなら、そのときのことを思い出してみてください。
・何が辛かったのか
・いつから辛くなったのか
・どうなっていれば続けられたか
この3つを言葉にできると、次の面接で伝えられる材料になります。
辛かった経験を「失敗」として片づけてしまうと、そこから何も取り出せません。
でも「あのとき何が起きていたか」として見ると、次に確認すべきことのリストになります。
私にとっては、それが音と、立ち仕事と、相談先の3つでした。
人によって違うはずです。
まとめ
・求人票に載らない「作業環境」は、実物を見て確認する
・「体調の相談先はどなたですか」と聞くと、職場の体制が分かる
・働ける時間より、働いた後に回復できるかで判断する
・「特にありません」は、遠慮ではなく情報を渡さないこと
続かなかったことは、いまも自分の中に残っています。
ただ、次に同じことが起きないようにするための材料にはなりました。
それで十分だと思っています。

